ゲーム感想「Cuphead：The Delisious Last Course」

2022年7月10日

2022年6月末に配信された、傑作アクションゲーム「Cuphead」の有料追加ダウンロードコンテンツ。開発は本編と同じくStudio MDHR。ゲーム本編やNetFlixアニメ「カップヘッドショウ」でも登場する聖杯をモチーフとしたキャラクター「ミス・チャリス」が関わる物語となっている。

あらすじ

インクウェル島で暮らすカップヘッドとマグマンのもとに、伝説の聖霊チャリスからお呼びがかかる。船渡しの船で新しい島に到着した二人の前に、幽体状態のミス・チャリスが登場。差し出されたクッキーをマグマンが食べると、なんとミス・チャリスが生き返りマグマンが幽体化してしまう。
この幽体と実体を入れ替える「幽界クッキー」を作ったのは、島一番の料理人であるシェフ・ソルトベイカー。しかし幽界クッキーの効果は一時的で、永続的にミス・チャリスを実体化させるには、ソルトベイカー考案の幽界を思いのままにできるお菓子「ワンダー・タルト」が必要。カップヘッドとマグマン、そしてミス・チャリスは、ワンダー・タルトを作るために新たな島を巡って材料集めに奔走する、というストーリー。

感想

冒頭でも書いたが、本作「The Delisious Last Course（DLC）」は「Cuphead」の追加コンテンツ。本編内の最初の島にある「霊廟I」をクリアすると、船渡しが登場しDLCで追加された島に行くことが可能（もしかするとどこの霊廟でも大丈夫かも？）になる。そこでの初回イベント以降、アクセサリ欄に「幽界クッキー」を装備することで、本編でもどこでもミス・チャリスでプレイすることができる。
ミス・チャリスは2段ジャンプができたり地上のみ無敵つきの緊急回避ができたりと、カップヘッドたちと性能が異なる。カップヘッド本来の操作になれていると最初は戸惑うかもしれないが、特に2段ジャンプが使いやすく、性能は高い。初期キャラクターより簡単になるのは有料コンテンツならでは。

「Cuphead」は見た目のコミカルさと裏腹に非常に難易度の高いアクションが特徴。特に敵キャラクターのユニークかつ多彩な攻撃と、1930年代のアニメーションを再現した狂気ともいえるハイクオリティ・グラフィックが見所となっている。本DLCでもそれは健在で、敵の攻撃ひとつを取っても手とアイデアが詰め込まれており、見ているだけで楽しい。

クリアするには操作だけでなく、段階ごとに変わる敵の攻撃パターンを把握する必要。基本的には何度もトライすることになるのだが、この敵の動きやアニメーションが素晴らしく面白いのでそれが苦になりにくいのだ。単に高難度なゲームは数多存在するが、こういう感覚を味わえる作品は数少ない。ちなみに「DLC」は本編にあったボスの登場しない「ラン＆ガン」コースは存在せず、通常ボスと戦うアクションステージと横シューティングステージ、そしてパリィだけを使って戦うステージで構成されている。全体的なボリュームは少なめだが、価格やコスト、そして内容を考えると妥当、いやお得といってもいい。クオリティそこそこの食べ放題というより、すべてが一級品のコース料理といった感じ。

まとめ

というわけで、本編クオリティをそのまま引き継いだDLC。敵の動きは本編同様、一つ一つのネタを語りたくなるくらい素晴らしい。個人的には横シューティングステージの最終段階の攻撃と、DLC最後の敵のアニメーションにはちょっと感動すら覚えた。ジャズ調の音楽も相変わらず素晴らしく、画面の雰囲気とマッチしておりお洒落。とにかく傑作なので、未プレイの方にはまずは本編をぜひおすすめしたい。

_{画像：https://www.igdb.com/games/cuphead-the-delicious-last-course/presskit}

PC（Steam）
https://store.steampowered.com/app/1117850/Cuphead__The_Delicious_Last_Course/?l=japanese

Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70050000034849.html

PS4
https://store.playstation.com/ja-jp/product/UP8062-CUSA20499_00-CUPHEADDLC000000

Xbox
https://www.xbox.com/ja-JP/games/store/cuphead-the-delicious-last-course/9PN2SCHCV9Q0/0010