ゲーム感想「Risk of Rain Returns」

2023年11月にリリースされた2Dローグライク・アクションゲーム。Hopoo Games開発、Gearbox Publishing販売。2013年に発売された初代「Risk of Rain」のリマスター版で、3Dになった後継作「Risk of Rain 2」の要素などを逆輸入している。初代は日本語対応していなかったが、今作はばっちりローカライズ対応済。ちなみにSteam版をプレイ。

ストーリー

プレイヤーたち生存者が乗った宇宙貨物船が、ペトリコールVという惑星を通過しようとしていた。しかし、その宇宙船はペトリコールVにいた何者かに攻撃を受ける。あっという間に内部まで侵入され制圧寸前、船のクルーたちは脱出ポッドで辛くも脱出。ペトリコールVに不時着した彼らに、惑星に住む様々な生物が襲いかかる。生存者たちは襲いかかる敵を倒し、宇宙船から落下した貨物を回収しつつ惑星から脱出を目指す。

脱出ポッドがスタート地点。船に積んでいた貨物も一緒に落下しているらしい。
それらを回収(&利用)しながら、惑星からの脱出を目指すのだ。

感想

前から存在は知っていたものの、ローカライズやプラットフォームの都合でなかなか手が出せなかった作品。
今回始めて触ってみたが、ゲーム内容はマップが広大な2D横スクロールアクションゲームで、移動とジャンプのほかクールダウンのある4つのスキルを駆使して敵を倒し、ステージ上にあるテレポーターを起動し、出現するボスを倒してそのテレポーターで次のステージへ向かうというシンプルなもの。
ただし、そこにそれぞれ特殊なスキルやアビリティを持った固有のキャラクター、色々な特殊効果を付与するアイテム、タイプにより機能が異なるドローン、攻撃から補助まで多様なスペシャルと、これらの掛け合わせの自由度の高さが乗っかってくる。これがとにかく膨大で、毎度ステージの種類と構造、敵の種類と配置、手に入るアイテムなどの要素はプレイごとにすべてランダム。そうした運要素と、どの道具がどんな効果なのか、どう動けば敵を簡単に倒せるかといった知識やテクニックのバランスが秀逸で、リプレイ性がとにかく高い。
またキャラクターのアンロック要素も多く、その条件も明示されているのでモチベーションを保ちやすいのも良いと感じた。ボスをはじめとした敵は最初はかなり強力に感じられるが、プレイヤーの成長によってそれらがうまく緩和されていく。ゲームは時間ごとに徐々に難易度が上昇していくようになっており、ボス戦と次のステージへ行ける「テレポーター」を発見してもすぐに起動するか、まだ少し強化してから挑むかといったといった判断も大事。

ゲーム終盤まで生き残ることができれば、それなりに収集アイテムも揃う(画面下部)。
敵の数も攻撃も激しくなるが、それすら駆逐できる火力も夢じゃないのだ。

また、ゲーム的に最も癖があるのがキャラクターで、それ以外の要素は基本的に把握しやすいのも良いと感じた。キャラクターだけは意図的に性能を尖らせているが、ゲーム性は前述のとおりシンプルだし、アイテムとドローンは使用という概念がなく取得するだけで効果を発揮するし、スペシャルの使い方もキャラクタースキルと同じ。それら成長に関する操作を極限までなくして、ステージの探索や敵の撃破に集中できる。
さらに本作はマルチプレイに対応している。ローカル、オンラインどちらでも遊ぶことができ、シンプルな遊びやすさと親和性が高い、というよりマルチプレイを前提として上記のゲーム性になっていると思われる。私も知人とオンラインで何度か遊んだが、待ちのタイミングがほとんどないためかなり遊びやすかった。また、キャラクターのスキルセット開放ができるトライアルモードは2から輸入された遊びということで、決められた条件を満たすことでチャレンジやスキルが開放される。これはゲーム本編とは独立したモードなので、通常プレイに疲れたらちょっとやってみるというのもいいかもしれない。

まとめ

というわけで、シンプルながら中毒性が高い2Dアクションローグライクゲーム。とにかく必要な要素と遊びの楽しさが最大限に発揮されており、骨組みの時点で面白さが構築できていると感じた。最初は知識がないため難しく感じるが、キャラクターの特性とアイテム効果以外さえ覚えてしまえば、それまで辛かったものが一転して楽々こなせるという「成長」を実感できる作品。

PC版(Steam)
https://store.steampowered.com/app/1337520/Risk_of_Rain_Returns/

Nintendo Switch
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000061925.html