ゲーム感想「Shantae and the Seven Sirens」
WayForward Technologies開発。
ハーフジーニーの女の子、シャンティの冒険を描く横スクロールアクションゲーム。
プラットフォームはPC/XboxOne/apple arcade等で、2020年5月28日配信(PS4/Nintendo Switchは6月時点で国内版未配信)。
WayForwardはアメリカのゲームメーカーで、これまでも多数の横スクロールアクションゲームを作り続けてきている。特にこのシャンティは日本のマンガやアニメに寄せた見た目と、かわいい女の子ばかり出てくる世界観で同メーカーの中でも比較的知名度が高く、シリーズ5作目になる。
3作目以降は日本のイラストレーターのKOU氏が参加し、さらに今作ではOPアニメーションを日本のアニメーション会社トリガーが制作している。ただでさえかわいい見た目のキャラクターがやたらとよく動く。
シャンティシリーズはわかりやすい横スクロールアクションゲームで、ポニーテールを鞭のように使った通常攻撃とジャンプ、さらに魔法ゲージを消費するいくつかのスキルを駆使できる。
通常攻撃は横に伸びるものの上下判定を持たないので、空中で小さい敵に当てるのはちょっと難しい。そういうところは積極的に魔法スキルに頼っていったほうが楽。所持できる回復アイテムの種類と数が豊富なので、基本的には死にかけたら回復していけば難しくはない。
マップはロケーションの異なるエリアが繋がったメトロイドヴァニア・スタイルのゲームで、基本的に一度踏破した箇所に何度でも訪れることができる。ストーリーの進行によって入手する能力で壁を登ったり砂の中を潜行したり、魔法のダンスを踊って画面上のギミックを動作させることで行動範囲や遊びが広がっていく。
能力を使うときやダンスを踊るときも、かわいい見た目の動物やモンスター娘に変身する(動物のチョイスはなぜかやたらとマニアック)。
各エリアのボス戦では、これらの変身能力を駆使して戦う。一見スキがなかったり攻撃が効かないような状況でも、アクションやタイミングを見極めて使うことで攻撃のチャンスを作ることができる。通常の戦闘とは違う、ちょっと頭を使った戦いになる。
また、今作では倒したモンスターが低確率でカードを落とす。カードを必要枚数揃えると、シャンティはそのカードを装備できるようになり、能力の性能をアップさせることができる。お金や回復以外にもザコ敵を倒す意味が生まれたので、これはよかった。
能力を使って地図や未踏破箇所を埋めていく楽しさ、ライフなどを強化していく楽しさもしっかりあるが、注意点として踏破した箇所の細かいアイテムや障害物は地図に表示されないので、自分で憶えておく必要がある。
ストーリーはお馴染みのキャラクターが仲間で、お馴染みのライバルキャラクターである女海賊リスキー・ブーツの野望を阻止するというお約束の流れ。今回は南国の島が舞台で、シャンティ以外にも数人の新たなハーフジーニーが味方として登場する。ノリが軽くナンセンスギャグもあり、絵柄の通り終始明るいドタバタな感じなので、重苦しさはない。
毎度発売直後は日本語翻訳があやしいのだが、致命的なレベルで意味がわからないわけではないので普通に遊べるし会話も楽しめる(……んだけど、地名の東西表記が逆になっている箇所だけは早く修正して!)。
というわけで、ややゲーム性に古さやクセがあるものの、シリーズ史上最も「かわいい」が尖っている作品。
ボリュームはそこまで大きくはないが、とにかく見た目のかわいさ、キャッチーさは超一級品。ダークな世界観の多いメトロイドヴァニアの中でも明るくポップで、探索やボスバトル等、ジャンルの面白さも押さえている。このかわいい見た目につられてメトロイドヴァニアにハマる人が増えて欲しい。
Shantae and the Seven Sirens(WayForward公式)
https://wayforward.com/shantaesevensirens/
PC(steam)
https://store.steampowered.com/app/1191630/Shantae_and_the_Seven_Sirens/
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